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カナダの企業に就職#2

<初めてづくし> ファーストネーム

カナダの企業に勤めて最初のカルチャーショックは、日本のように○○部長などとは呼ばず、社長も含めて、お互いをファーストネームで呼び合うことです。これにより、社内はとてもフレンドリーな雰囲気でした。ただし、同じファーストネームが多いので、苗字も覚えておく必要があります。カナダは移民の多い国なので、社員も色々なルーツがあり、苗字をを覚えるのは一苦労でした。私の場合、本社には日本人が私一人しかいなかったので(正確にいうと日系人が一人いました)、ファーストネームも苗字も他の人達にとっては覚えにくかったと思います。

<初めてづくし> 飲食等

ホテル会社ということでの恩恵がありました。住む場所が決まるまでは飲食付きで自社のホテルの1室が与えられました。とはいってもそのホテルにはレストランが一つしか無く、すぐに飽きてしまいよく外食しました。勤務時間中はデューティーミールduty mealといい、住まいにしていたのとは別の、オフィスの向かいにあるホテル内に数カ所あるレストランと、ホテルスタッフ用の社員食堂を無料で使うことが出来ました。また、ワイシャツのクリーニングも無料でした。交通費の支給はこのときには無く、私の場合、地下鉄またはバス代は自分持ちでした。

<初めてづくし> コンピューター

それまで仕事での連絡、伝達方法は電話かファックスのみで、タイプライターもコンピューターも使ったことがなかったのですが、ここではデスクトップコンピューターを与えられ、全てキーボードでの入力です。今のようにemailは無く、merlinというシステムでメールのやり取りをしていました。はじめのうちは辞書を片手にスペルを確認しながら、右手の人差し指一本でキーボード入力。慣れるまで時間がかかりました。電話を駆使しましたが、トロントと一番東のNew Foundland ニューファウンドランド州とは1時間30分、一番西のBritish Columbia ブリティッシュコロンビア州とは3時間の時差があるので、どうしてもメールに頼らざるを得ない時もありました。今思うとこの時期、1992年頃はデジタルへと時代が大きく動くときで、苦労はしましたがその後の仕事に役立ちました。

<ホテル視察>

オフィスでの仕事に少し慣れて来たので、いよいよ各ホテルを見に行くことにしました。私のテリトリーはトロントから東で、当時10軒ほどありました。移動手段は基本飛行機。必要があれば到着した空港からレンタカーで移動します。社内規定で私の役職の場合英語で You may use business class.とあり、ビジネスクラスを使用して良いとありました。ただこのmayが曲者で、年間の売上と経費を自分で管理しなさいということなのです。バンクーバーにいる上司に聞いたところ、短いフライトはエコノミーでということでしたので、東部カナダに関しては長くても2時間くらいでしたので、とりあえずはエコノミークラスでの移動にしました。あとはホテルとのスケジュール調整です。基本的にはセールスのディレクター、マネージャーとの会議。ホテルによっては支配人も参加します。現地の観光協会とのミーティングと現地視察。私の場合、日本の旅行会社が担当だったので、日本人が興味を持ちそうなところを案内してもらいます。それと他のホテルの視察。ここは日本と違うと後でわかったのは、日本の場合競合相手の視察はあまり歓迎されないようですが、北米では喜んで案内してくれました。これが基本で一つのホテルで1日から2日かけて、次のホテルへ移動というパターンでした。